★放浪虫(2011・神奈川)・目次

※一日目その9

2011年、9月27日。

牛久大仏の胸の傷より眺めた下界の風景に胸を撃たれ、ただただ押し寄せる虚無感に打ち震える二人。
嗚呼、
嗚呼、


やっぱり、窓が、細すぎる。

この展望窓、これでは120Mである意味が、一体何処に…。

いや。

も う 言 う ま い 。

大仏はあくまで大仏であり、展望台では無いのであるから。
そう、どちらが間違えているかといえば、俺が間違えていたのだから。

だから、もう何も言うまい。

隊長さん『…行きましょうか笑』

俺『…ええ笑』

もう逆に、その表情に何処と無く満足感すら湛えながら、頷きあう中年二人。
そう、牛久大仏の持つ"有り難い気"に邪気を祓われ、おチャクラ開眼した瞬間であった。←諦めの境地、とも言う。

大体、良く良く考えればだ、展望窓がガーンて付いてる大仏ってのも大概なモンやし。

だってホラ、大仏に違和感無く展望窓付けるとしたらこんなっちゃうもんね。
小学生の落書きか!←スミマセンでした

閑話休題

大体四時過ぎだったように思う。
そろそろ時刻も良い頃だという事で、祖父母への土産としてお守りを買ったりしつつ、下りのエレベーター乗り場へ進む。
下りのエレベーターは、上りで搭乗した階より数階上に止まるらしい。ん、数階上?と一寸思ったが、その理由は直ぐ明らかに。

チーン

…(開くエレベーターの扉)

扉を通り抜けると、其処は写経体験スペースでした。

写 経 体 験 ス ペ ー ス !!!?

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本日のムジクは"This is 格好良い歌"こと『The Mad Capsule Markets』より『Gaga Life』の紹介。

The Mad Capsule Markets/Gaga Life

初めて耳にしたのは、それはもう本当に遠い昔の事になるわけだが笑、その頃より今の今まで、この曲に対して持っている印象…感想は僅かにも変わっていない。
そう、俺にとってこの曲は"This is 格好良い歌"なのだ。あの頃から、今の今まで。

軋み轟くビートとリズムに、空よ雲よと挑みかかる様にしゃけるボーカル。
そうしてサビより始まる、今にも飛び立って行きそうな高揚…浮遊…飛翔。突破に次ぐ突破に次いでの突破!

とてつもなく暴力的で激しく狂ってるんだけど、でも絶対に飛び立っていったのは天使。
決して悪魔では無いんだよね。
邪魔な膜をぶち破って、鋭く、真っ直ぐ、間違いなく、其処を突破して行ったのは天使。

凄く神々しい光々しい…そんな法規の象徴とも言える様な天使が、猛り狂って唾液糞尿撒き散らし、鼻から脳漿目から血涙流しながら、それでもギリギリギリギリギリと突破していく、そういった類の壮絶な美しさ。

これだ。←何がだ笑

彼らの詳細に関して気になる方は、この項一行目のバンド名に貼られたリンクより参照の事。

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割と広めの座敷に、壁に沿って何人分も設置された"座敷用トレース台"と思しき机。
そう、机の下に電灯が入っており電源を入れると筆記用紙を下から照らしてくれるアレだ。

コレ実は結構高価なモノで、学生時代にどうしてもこういったトレース台が欲しかった俺であったが、勿論、購入する銭など有ろう筈も無し。
仕方が無いので親父が使っていたと思われるガラスで出来たテーブル板の下に買ってきた携帯用蛍光灯を置いて代用したものだった。

さて、そんなトレース台と思しき机が幾つも並んだ写経スペース、本日は既にその受付を終了しているらしい。
隊長さんと俺以外誰も居ない中、此処でも緩い照明は大活躍。
『写経コーナー・本日は終了いたしました』的な文言の立て看板と相俟って、何ともシュールな空間となっている。

無人の受付のガラスケースに並べられた高そうな水晶っぽいモノで出来た数珠や、写経の時の為のものだろうか…"それっぽい"経典などを眺めつつ先に進む。

そうして直に目の前へと現れた階段を下った俺たち二人の目の前に、またも現れる大仏胎内スペース。

…細い窓、写経に続いてこの階の、第三の刺客は一体何だ!!姿を現しませーい!!

気分はもう上階から下階への逆ドラゴン。そうこうしている内にもホラ、その仏像の影から刺客たるアフロのカポエイラ使い(それはトム・ヤム・クン!だ)が…ん?その仏像??

…そう、仏像である。隊長さんと俺の目前に仏像登場。(※注1)

※注1…アフロのカポエイラ使い(※楽曲は勝手なイメージです)は勿論、現れませんでした。←当たり安彦のクラッシャージョウ←"前だ"を安彦とか言っちゃうと意味が頓珍漢だしオイ突然どうした!

先ほど降りてきた階段部分を中心に円を描くが如くドーナツ状に広がるスペースの、その壁際にズラッと設置されている見上げるほどの金ピカピカな棚には、これまた金ピカピカな胎内仏が幾尊も奉籠されていた。
納置されている胎内仏の前には、一尊ごとにネームプレートがあり、つまり"この方が此方の胎内仏を奉籠されましたよ"という事なのだろう。

失礼に当たるので写真撮影はしなかったものの、中々に興味深い光景であった。

隊長さん『亮さん、亮さんホラこれ!』

とある胎内仏のネームプレートを眺めながら俺を呼ぶ隊長さん。
『お、何すか!』とホイホイ見に行く俺。そのスペースに対する興味深さからちょいテンション高い俺。

ネームプレート『ปรัชญา ปิ่นแก้ว』※この記事内だけでの仮の名です。本当に書かれていた名前とは異なります。…や、読めなかったんで異なるかどうかも分からないんだけどね!

プ ラ ッ チ ャ ヤ ー 、 ピ ン ゲ ー オ ッ !!!!!

※この記事内だけでの仮の名です。
実在する人物、団体など一切関係有りません。

プ ラ ッ チ ャ ヤ ー 、 ピ ン ゲ ー オ ッ !!!!!←言いたいだけか!