★放浪虫(2011・神奈川)・目次

※三日目その8

2011年、9月29日。

さて、オナホール売り場を眺めながらボーッとしていた所で、面白い事など何も起ころう訳も無く。
言ってみれば時間の無駄ってもんだし、ちょっとその辺を歩いてみるか…。


こういう時は目的地を一つ定めると散策にも張りが出るもんだが、どうしたもんかな。
一人でメイド喫茶も悪くはない…などとこの町並みを目の当たりにするまで考えてもいたが、ダメだ。
思った以上に、その、俺は近付いちゃダメそうな雰囲気だ。

何せ、メイド、アレだもの。

※アレ

画像に写ってるカメラ持ったデブハゲはメイドに銭でも払ってんのか、あの後、歩道に寝そべるのかってくらいのローアングルからメイドの股座激写激写でね。
しかもメイドも満更ではないというね、何て言うか股座気持ち開いたりとか、本当にガチで風俗だよ、もうコレよ。寧ろ風俗以外の何物でもねぇよ笑

つまり、メイド喫茶ってのはアレでしょ?
こんな者らに銭を払ってね、それで何して貰うかっていえば『おかえりなさいませ、ご主人様』なんて出迎えて貰ってコーヒー掻き混ぜて貰ったりするだけなんでしょ?

ホラ!絶対にアレだ!近付いちゃダメな雰囲気だ!

いや別にキレて暴れたりなんてしないよ?そりゃそうさもう三十路だしコッチから行くんだからね、キレる訳なんて無いさ大人だもの!
…ただ、余りの居た堪れなさからスゲェ変な空気をその身に纏っちゃいそうでね、何て言うか自分が自分でなくなりそうで其処が怖いよね笑

そもそも、まず前提としてアレだ、銭が勿体無ぇし。酒でも飲みながら美味いもん食った方がよっぽど健全だ、健全健全。

よし、じゃ次!そう次だ!

何でも、と或る知人が言うには、秋葉原にあるというAKB48の本拠地であるドンキホーテのビルには大型モニターが設置されていて、そのモニターではずっと彼女達の映像が流れているらしいのだ。
では何か、俺はこれからその映像を見に行くのか?と言えば断じて否、映像を見に行く訳ではない。

と或る知人はこうも言ったのだ。

『そのモニターの前では最後に風呂に入ったのが西暦何年のことだったかもうはっきりと思い出せないんじゃないかとさえ思える汚くて臭そうな、それはもう髪の毛も一本一本が固まりあって安全ヘルメットみたいになっている人達が、その映像に合わせて腕を振り上げジャンプしたり歌ったりしているらしいよ。しかも集団でさ、亮君笑』

思えば俺は、これまでそれほどに純度の高いオタクというものに出会った事が無い。
しかも、それがオタク界に数ある"峰"の一つの頂点とすら言える"アイドルオタク"と来れば、そのオタク純度は結晶化するほどの高密度であろうことは間違いない。

そんな訳で、中々高知なんて田舎では出会えない"オタクの中のオタク"というヤツを見に行ってやろうじゃないかと、取り敢えずそのドンキホーテを新たな目的地としたのだった。

しかし。

やっぱり慣れねぇなぁ、この街並みはよ。
俺は何せ漫画家目指してた位だし自他共に認めるゲームオタクでもあるからさ、ソフマップのあの看板の絵が何かも大体分かるんだけどさ、ああいうのバーンって普通に出てくる街並みって、正直やっぱり異常だわ。

瘴気が凄い、本当に。
もう逆に潔いレベルでの、このカオスっぷりというか、『あー分かった分かった!全てオールオッケー!外の世界では爪弾きされるであろう、そんなお前ら全て容認それこそ資本主義!社会通念上の常識や倫理観は敵!お前らの銭に、此処で使い道を与える。』なんて、本来一般的に言う風俗街にまで弾き出された"何か"達を容認し、もっともっとマニアックに特化していった末のコロニーっていうかさ、凄い街です秋葉原
或る意味では物凄く懐が深いのであろうが、それはまた別の角度から見ればとても閉鎖的な閉ざされし楽園でもあり、自ら歩みを止めたネバーランドというか、ネバネバランドというか。(どうでもいいが、此処最近こんな事を書く度に自分が歳を取ったと痛感させられる笑)
そんな所ばっかりじゃないって言う人も居るけどね、その"そんな所"が少なからずこうもあるのなら、もうそれだけで十分だよね笑

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前々日分記事にて紹介した『ハナレグミ』の『永積タカシ』、と言えば『SUPER BUTTER DOG』。
そして『SUPER BUTTER DOG』と言えば、皆好き好きアフロの池ちゃんこと『池田貴史』なのである。
池ちゃんは最高。本当に最高。もう池ちゃんさんと呼ばないといけないんじゃないかって思うくらい。だから呼ぶ。(お、おお。)

皆さんにとって、そんな池ちゃんさんの代表するユニット、と言えば『SUPER BUTTER DOG』以外に直ぐ思いつくのが『100s』かも知れない。
これは、かの『中村一義』らと組んだものであり、もちろん俺にしてもこの100sは池ちゃんさんを代表するユニットの一つであることは間違いない。
因みにユニット名は100sと書いて百式と読む。

だがしかし、だがしかし!
お祭り大好きな俺として、今回ここでは敢えて、このハッピー極まりない楽曲目白押しな池ちゃんさんのソロユニットをこそ、紹介したいのだ。

レキシ feat. Deyonna/きらきら武士

そんな訳で、本日のムジクは池ちゃんさんこそ池田貴史のソロユニット『レキシ』より、抜群にハッピーなこの曲『きらきら武士』をご紹介。
俺は、かつてコレほどキラキラとした武士の歌を知らない。
いや、何かスゲェ当たり前なことをもっともらしく言ってるようにしか思えないが、それだけキラキラしている武士の歌なのだ。

…そうか?(だから、適当にレコメンドを書くのは止めろと、アレほど。)

それはそうと、この曲を聴いていると、少しでも昨今の日本の音楽に明るい人なら『アレ?』とばかりにふと、或ることに気付くかも知れない。
そう、このスタイリッシュ極まりないハッピーかつアッパーな曲にコレでもかと言うほどの存在感を主張している女性ボーカル『Deyonna』は、実は『椎名林檎』である。

まぁ個性が強烈過ぎて少し聴けば直ぐに分かるのではあるが笑、兎に角、では何故に素直に『椎名林檎』とクレジットしないのか…という、皆様の脳裏に浮かんだであろう疑問に、OKOK、此処で答えよう。(浮かばなかったなんて悲しいことは言わないで)

このレキシというユニットに一度でもゲスト参加したアーティストには、レキシネームという本来の名前とは別の非常に有り難い名前が与えられるのだッ!!(本郷猛は改造人間である、的なノリで各自読み上げたまえ)

要は、そのレキシネームを参加アーティスト名としてクレジットしているという訳である。

そして椎名林檎のレキシネームはDeyonna、つまり転じて『出女』、これは江戸時代に宿場の旅籠などに居た飯盛り女などの娼婦のことであるが、余りにも"彼女らしい"レキシネームに、初めて見た瞬間にニヤリとしてしまった。

因みに、他にも池ちゃんさんこと御館様よりレキシネームを賜ったゲストミュージシャンが沢山居るのだが、その一覧については池田貴史OHPのレキシネームの項より閲覧出来る。
一応、此処にリンクも貼っておくが、完全にPC専用ページなのでガラケーから閲覧可能なのかどうかは俺には分からないので、自己責任で宜しくどうぞ。

池田貴史OHP

しかし本当、こういったノリからして個人的にはもう本当に楽しいのであるが、さらに輪を掛けてね、実際のライブ映像なんか見る限り、またライブが楽しそうなんだコレが。
何だかんだで楽しいのは勝ちってのは世の真理の一つだよね、ああライブに行きたいなぁ。

もういっそライブならレキシのでなくても良い。

なんつって!
なんつって!
ハイどんなけー!(※どんだけーっ!の上位種。漢字で書くと、どんな毛…って微妙に古いし、元ネタが誰だったのか既に忘れたし。)

このー毛どんな毛、縮れた毛ー
人に言えない毛ですからー
人に言えないー
味ーがするでしょうー

(食べんな。)

お後が、宜しくありませんでした。(お、おお。)

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…お、アレかな?

暫く歩を進めると何となくソレっぽい建物が見えてきた。

ソレっぽいと言うか、寧ろそのものズバリ『AKB劇場』って書いてある。

た、ただの大きな雑居ビルやないか…。
しかも何て言うか、その、お風呂に入る事を忘れた人たちっぽいのも…居ない。居るのはまたもメイドコスプレした風俗嬢とかだし…。

…。

だ、騙された!!!(今更か!)

そんな訳で笑、まぁ折角なのでチラッとドンキホーテをひやかした後は、今来た道とは別の線路側にもう一本入った道を秋葉原駅へ向かって戻ったのであった。
そうそう、その道中で話題のガンダムカフェも見付けた。
この東京って所はこういった街の一つ一つが高知の繁華街より遥かに広いので、本当にアレだ、散策するにあたってはまず退屈しない。
ちょいと歩くと何かしら目を引く物がある。こんな調子だと、大袈裟でも何でも無く、それこそ区の数と同じほど観光旅行が出来そうな勢いである。

そんな勢いではあるが、

秋葉原は、

もう、良い。