★放浪虫(2011・神奈川)・目次

※一日目その5

2011年、9月27日。

爽やかに澄んだ青…軽く流れる白い雲…うん、とても良い天気だ。
非の付け所の無い旅行日和であると言えよう。

そんな晴れ渡った空の下、快調に目的地『栃木県牛久市』へと向かう隊長号。


茨城県か…。

前回こうやって隊長さんに栃木県に餃子を食べに連れてって貰った時も、高速道路にて通過はしたのだが…ぶっちゃけ、こうやって観光する機会が来るとは思ってもみなかった。

都外への移動とは言え高速道も真っ直ぐで広く、また平日の昼下がりという事もあってか思いの外スムーズに、首都圏より飛び出せば後はもうあれよあれよと言う間に景色が変わっていく。


隊長さん『あ、此処みたいですね。では高速より降りまーす。』

時刻は確か三時を過ぎた位だったように思う、常磐道より順調に牛久市へと入った隊長さんと俺。

茨城県か…やはり東京の衛星都市…とでも言うんかな?兎に角、東京と比べると田舎とはいえ、高知よりは栄え…。



や だ 何 コ レ 弩 牧 歌 的 。

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つ!き!ぬ!け!た!

本日のムジクはコチラ、日本の誇るサイケロックバンドの雄『ゆらゆら帝国』より、怒り狂い猛る咆哮とさえ取れるような激しい演奏が特徴的な『つきぬけた』の紹介をば。

ゆらゆら帝国/つきぬけた

以前…もう随分以前に、俺が大変好意を寄せていた女性(笑)が彼ら"ゆら帝"の事が好きで、そうして俺もチラッと聴き始めたまでは良かったが、結局その当時は余りハマらないままに終わった。
嫌いではなかったからそこそこは聴いたけど、当時は"何か違う"って感じがずっとあった。

因みに、もうお笑いサイトで活動していた頃である。

そうやって考えるともう本当に遥か昔で、向こうは拡散して消えて。
そうして幾年経つのにも関わらず…俺は未だにこんな所で一体何をしてんだ苦笑

もとい、それから暫くの経った或る日。

夜の映画祭だか何だかって言う美術館のイベントで『けものがれ、俺らの猿と』という映画が上映されているのを知り、単身にて見に行ったことがあった。
原作が『町田康』という事もあり、結構気になっていたのだ。

コレがもう本当に…何か良く分からないんだけど凄くスカッとして、見終った時に驚くほど凶暴な気持ちになってて、それがまた逆に気持ち良かったりして、兎に角、のちにDVD買っちゃうほど良かった。これぞ娯楽映画って感じ笑

さて、何故この様な話をするかと言えば、それは勿論、今回のムジクに関係ある話だからに他ならない。
もう少し言うと、そもそも今回のムジクとしてこの曲を選択した理由というのが"牛久大仏"にインスパイアされてのことなのだ。

一つずつ説明していくと、まずこの『つきぬけた』は、前述した映画『けものがれ、俺らの猿と』の劇中曲である。

ネタバレとなるので詳しくは書かないが…紆余曲折の後、劇が後半に差し掛かろうかという辺りで『楮山』という年寄りが、永瀬正敏演じる"売れない脚本家"こと主人公『佐志』を伴い『ツートンカラーの大仏』を眺めに行く場面にて、『楮山』の激しくトチ狂った運転に合わせて流れるのがこの曲なのだ。

そう、懸命な皆さんはお分かりだと思う。つまり、そういう事だ。
…や、違う!別に隊長さんの運転がトチ狂ってる訳ではない!!そうでなくて、大仏、大仏繋がりの連想ゲームね笑

連想ゲームというか、ぶっちゃけガチに『ツートンカラーの大仏=牛久大仏』なんだけどね!笑

それでは解散!

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茨城県牛久市、総人口80403名(H22当時)。
其処は、ギネスブックにも公認されている世界最大の仏像『牛久大仏』や、明治時代より続く日本初の本格的なワイン醸造所『シャトーカミヤ』などの観光地を擁する、野趣に富んだ穏やかな場所であった。

…確かに、野趣に富んだ穏やかな場所であった、のだが、

その、

隊長さん『あっ!亮さんアレ、そうじゃないですか?』
俺『お、アレ間違いなさそうですよ!』

隊長さん『…笑』
俺『…その、アレ…笑』

隊長号がナビのイイカラコッチコイヨ詐欺により何故か細い脇道ばかり走らされる中、真っ青な空にヤツが現れてから、"野趣に富んだ穏やかな場所であった"筈の牛久の雰囲気が、何かこう…その、ちょっとオカしい感じに。

…デカい。デカいのだ。
デカ過ぎて距離がイマイチ分からないのだ笑

シ ュ ー ル っ て 、 多 分 、
こ う い う 事 な ん だ と 思 う 。