☆平成22年8月31日

肝臓串の鮮度の悪さ加減は兎も角、焼き鳥と酒で腹は張った。エネルギーの補給は出来た。
この時点で四時、土産買って一服するとしても、大体良い位の時間である。

まぁ土産を買うといっても、仕事先や実家に回す土産は前日に中華街から高知へ送っておいたので、此処では補填的に何か面白いモノが無いかどうか見て回るだけではあるが。


取り敢えず、駅構内入って直ぐの所に在った小洒落た屋台的なんまい店舗で何かを売ってる兄ちゃんに近付いて見ると…出ました東京ばな奈

これね、個人的には食指全く動かないというか、いや美味いとは思うけど"お土産"としては…ねぇ?て感じなのだが、何を隠そう俺の祖父母は味覚が残念で有るが故に、こういう分かり易いのしか受け付けないのである。
中華街とか聞くともうそれだけで気持ち悪そうな顔をし、蒸したサツマイモを取り出せばもうそれだけでとてもE顔いただきました!な心の貧しい奴らなのである。

そんな訳で中華街では土産も結局買わず仕舞だったのだ。はっきり言って、こういう時に土産を選ぶ"甲斐"というのが、正直全く無い。
しかし土産全く無しだとあんまりっちゃあんまりなので、もうコイツでいいやの精神に則り一箱購入。

ばな奈ちゃん(推定18歳)を鞄に放り込み、暫く適当に新横浜駅をぶらつく。
広いには広い、流石は都会の駅である。
しかし興味を引く様なモノと言うと…、コレがまたビックリするほど何も無い。

いや寧ろ、日中の鎌倉強硬軍のあげに酒をカンカンカーンと一気に呷ったのが祟ってか、まずビックリするほど興味を引く様なモノを探す気力が無い。そうつまり、新横浜駅は何も悪く無い笑
歩きながら寝そうな感じになって来たので、まだ少し時間は有ったが(40分程)改札を通って待合室へと歩を進める。

そうしてベンチに身体を預け、意識を失う事30分。

気付けばホームには俺の乗る予定であるのぞみ何号だかが発着間際ダゼー的な意味を表すウルトラサインが電光掲示板に表示されていた。
慌てふためき、そののぞみ何号だかが発着する乗り場へと荷物を抱えエッチラオッチラと走って向かうも…あろう事か階段の途中で息が切れる俺。
幾ら歳だっつってもこれは衰え過ぎだとションボリしながらも、このままだと急いては転じて老いては事を仕損じるなんて事にも成りかねないので、気を取り直しヨボヨボと階段を上がる。

駅の階段って、結構キツイよね。

数分後、キヨスクで黒珈琲を購入し、のぞみ何号だかに乗りこんだ俺。
荷物を荷物棚へと放りあげ指定席のシートへ深々と身を預け、目を瞑る。
嗚呼、さらば横浜。さらば神奈川。

…いざ別れの時がこんなんでゴメンナサイ的な感じで、さらば神奈川。
ピリリリリ…という発車の合図を耳にしながら、暫し眠る。

あっ、富士山!!!

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電気グルーヴ/富士山

何だコレ。何だこの展開、我ながら超ワザとらしい超あざとーい、なこの展開。
そんな訳で超アザトートな俺が本日紹介する楽曲はコチラ、日本が世界に誇るテクノユニットが一、『電気グルーヴ』より名曲『富士山』。

電気グルーヴについては、ググれば一発、明朗で明快な説明がwiki様を筆頭に様々なサイトで様々な角度から展開されていると思うが故に、此処で生半な知識しか無い俺が敢えて恥を掻く必要もないであろうと言う事で、つまり、端的に言うとYES!割THE愛!
オイ股間押さえてる其処の。割礼じゃねぇから安心しろ。

発売された当時、偶然ラジオから流れてきたこの曲。
もう、その瞬間、耳にしたその瞬間、てんこすからケツの巣まで電気が奔り抜けたのではないかという程の衝撃を受けた事を今でも覚えている。

勢いだけなのである。

技術がどうだとか、また編曲がこうだとかね、そういうのを語るまでの前提として、まず、まずだ、兎に角"富士山は高い、高いから凄い"という事を物凄いテンションで高らかに歌い上げているだけの曲なのである。

バカなのである。

この曲を聴きながら富士山に挑めば多分、オーバーペースで南無阿弥陀仏という程のこのテンション。
それは生まれて初めて女性との裸相撲春場所に挑んだ時のそれまで神秘のベール(≠ブラジャー)に包まれていた"生おっぱい山"を目の当たりにしたというだけでもうそれだけで上がるテンションはまさに昇龍まさにアニメ日本昔話OP自分の股間も高いぞ高いぞ富(略)まだまだイケるぞ富(略)1ンポ!2タカ!3ナ(誠に残念です)

…そんなアレにも良く似た、

つまりバカなのである。(最上級の褒め言葉です)

そしてそんなバカさ加減に、当時の俺は『あ、良いんだコレ。』といった類の衝撃を、受けたのである。
そして今聴いても、この突き抜けたバカ一本槍な勢いだけのこのテンション、この曲はコレが最高なのだ。

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富士山は兎も角、凄く臭い。何がって?

俺が。

そりゃそうである、何せ日中ずっと鎌倉を歩きまわり、その後に服も着替えず酒をかっくらい、また暑いから汗なんか掻いちゃって、酒だか汗だか超臭合神!!!コレで臭くない訳が無いじゃない。

それから岡山駅に付くまで、実に三人の女性が入れ替わり立ち替わり後ろの座席へと座り、その三人が三人ともエイトフォー的なモノを所構わず振り撒き捲るのも、まぁ仕方が無いじゃない。

その臭さと言えば、練習を終えた後の剣道の小手の匂いにも似て…いや、誠に申し訳有りませんでした笑>三人の女性

岡山駅に到着。
臭いマンのまま高知に帰るのも何かと気を使うので、というか正体がばれたらヤバいので(知るかよ)、トイレにてキャンディーズよろしく(一緒にすんじゃねぇよ)臭いマンから普通の中年の男の子に戻る。中年の男の子て。

一言で言うと、着替えた。

さて、普段は此処岡山駅での乗り換え時間は大体ジャスト10分しか無いのであるが、今回は何か中途半端な時間に帰高する様に新幹線の切符を取ってしまったせいか、南風何号だかの発車まで何と30余分も時間がある。

と、なると。

岡山の駅弁に初挑戦する時は、今!!
ちょっとワクワクしながら駅構内の弁当屋へと向かう俺、であったのだが…。

時刻にして、七時過ぎ。弁当の陳列ケースは、それはもう見事な位に選ぶ余地無しな閑散っぷりである。
そりゃまぁ、そうよねぇ。
これまで俺が書いてきたオフ会日記をご覧になった皆さんはお気付きかも知れないが、俺は駅弁を購入する時、その選択の仕方に変な癖が有るのだ。

いや癖というか、一言で言うと、

魚 、 大 っ 好 き !!

なのである。

時々カツサンド買ったりもしているが、基本的には魚というか海鮮物…兎に角、その土地特有の例えばアナゴ丼だったり、アナゴ丼だったり、アナゴ…以外に買った記憶は無いけども!!(どやさ)ん、いや、まぁ…そんな感じ。(どやさどやさ)

なので!!!

岡山駅でもやっぱり魚が食べたい。魚が食べたいのに選ぶ余地が無いこの焼け野原の様な陳列ケースといったらば、ああ、まさしくソレは故郷の町焼かれ身寄りの骨埋めし焼け土に(略)

と、ままかりの寿司的なモノが売れ残っているのを発見。コレは上出来じゃあないか。
そうして今まさに同じようにその寿司を見つけ手を伸ばそうとしていた隣の兄さんに優しく微笑みかけ、相手がその余りに優しく眩しい頬笑みに怯んだ隙に、颯爽とエイトフォーかくやな薫風となりて寿司を手にレジへと奔る。有難う、兄さん。俺は太陽の子(という略奪の一種)

ん?また冗長な文章になってきている、だって?OK、OK、では結論から言おう。

こ の ま ま か り の 寿 司 は 、 不 味 か っ た 。

寿司に珈琲っておかしくねぇか、って?ああアレね、アレは南米のお茶だ。知らなかったのかい?
俺は何でも珈琲で美味しく食えます笑

話は戻り、駅弁を片手に意気揚々と南風何号だかに乗りこんだ俺は、早速指定席へと向かう。
その時間帯もあってか、客は殆ど居ない。そんな貸し切り状態さながらの車内を二号車から一号車へ…移動した俺が見た物は…。

ア、ア、

アンパンマン

優しい君は、行け、皆の夢…

脳味噌に蛆でも湧いてんじゃねぇか、オイ南風よ。
中年の男の子、アンパンマンに囲まれた車内にて一人きり。
いや、アンパンマンは好きなんだけれども…コレはあんまりにも、ねぇ?笑

どちらにせよ、この旅で一番疲れた瞬間であったのは、言うまでも無い。



−放浪虫2010神奈川旅行記、おしまい。