☆平成22年8月31日

鶴岡八幡宮に変な所から侵入した男、まかり通る!


そんな訳で、謀らずしも鶴岡八幡宮側の定めた"順路"に悉く歯向いながら歩を進める俺。


それでも暫く歩いてゆくと、何かそれらしい所へと出た。
こういう階段を発見した時は、ただ昇ってみるに限る。大体が正解である。

…うむ、今回も正解みたいだ。長い階段の先に鶴岡八幡宮の心臓部分と思われる建物が現れた。…心臓部分?いや、まあ、本宮だ。

何でも、後に聞いたところによると源某さんが大銀杏に隠れていた刺客に首チョンパされて、その首が転がったのがこの長い階段の13段目らしい。
そうして、一段一段しっかりと踏みしめ、もちろん十と三段目もしっかりと踏みしめ、きっちりと昇り降りをこなして参拝してきた俺の携帯電話に、後日"埼玉県在住のあの人"より届いたメールがコチラ。

『その13段目を踏みしめると後々不幸になるらしいよ?半笑』

…時、既に遅太郎。

悔しかったので、その翌週に俺と同じく鎌倉は鶴岡八幡宮へと赴いた友人夫婦へ『パーラー鶴岡八幡-GOOD、13段目でフィーバーチャンス!』みたいなメールを送ったら無視される。ああ、俺、不幸だ。

本宮ではちょっと奮発して500円玉を賽銭箱に放り込んでみた。そうして絵馬に願い事を書き(コレも確か500円)、奉納する。
因みに、書いた願い事は秘密だ。気になる人は見に行けば良いじゃない。今も有るかは知らんけどね。

そうして、その奥にて展示されていた国宝や重要文化財を眺める。此処でも銭を取られ、幾分げんなりしつつも、いざそのモノを目にすると…何と言うか、雰囲気は非常に楽しめた。

本宮を後にし、社務所の前を通り掛かる。

中国の昔の偉い人…あー多分、子牛とか何かそんな感じの人が『古来よりお土産としてお守りを貰い悪い気がする人は一人も居ないと思うんだけど?』みたいな事を言った訳では勿論無いと思われるが、兎に角、俺はそう思うんだけど?←知るかよ

そんな訳で、何かこう目の座った感じの巫女さん(逆にツボ)より『破魔矢的なモノを模した小さいお守り』と『日本刀の刀身を模した小さいお守り』、そして『それらしい袋に入れられた、倒れてしまった大銀杏の小枝』を二つ、両親への土産として購入。

勿論、俺大好き!なおみくじを引くのも忘れない。折角なので"鳩おみくじ"なるものを引いてみた。
結果は末吉、正式なリングネームはゴンザレス末吉。誰やねん。『酒や外出を慎め』って、ダメ、それはもう俺じゃない人だ。

以下は、大石段上より撮ってみた写真。酒である。沢山の、酒である。
ソレは兎も角、デジカメの望遠っぷりが何とも凄い。あの距離で、この精度。中々な物じゃあないか。

さて、本宮と大石段を後にした俺は、そのままただ気の向くまま歩くだけの境内散策へと戻った。
途中で休憩所を発見。灰皿も有るし自販機も有るって事で、黒珈琲を飲みながらちょっと一服。

序に『ニョウダニョウダニョウダニョウダ』という脳よりの緊急シグナルも可憐に解決させ、また散策へと戻る。


池に掛かった橋、夫婦岩。そして小さな石段…石段、コレは中々にレアな場所に通じてそうな予感がする…。
直感に素直に従い石段を駆け上る様な気持ちでゆっくりと一段一段ハァハァ言いながら何とか登り切ると、何とそこでは!

…そこでは、おばあちゃんが息子の嫁的なモノと二人でレジャーシート敷いてお茶を飲んでいました。
往来のど真ん中、もうガン座り。石畳の上でガン座り&素足。

素足てオイ。

さてはお前ら、アレか。自由人か。…あ、わかった。ここ実は鎌倉や無いな?さては、さては鎌倉じゃ無いな?

そう…その正体は、


鎌 倉 に 良 く 似 た 中 華 人 民 共 和 国 や な !!


そうかー、俺、中国に居たのかー。鎌倉に良く似た中国に居たのかー。
そうだよな、中国の倫理レベルなら仕方が無いもんな、このフリーマンっぷりも仕方が無いもんな。な。

幾ら誤魔化した所で、残念ながら此処は日本。
見るに堪えない余りにも低レベルが過ぎるフリーマン共から視線を外して取り敢えず向こうの方に建っている建物に目をやる。
おお、社務所がある。そしてその前には立派な…立派な、そう、あそこに建っているアレは、

アレは、

紛う方なき本宮やないか!!ついさっきまで居ったわ!!

俺 is アホかァァァァ!!※欧陽菲菲調で

もう何か色んな角度から凹む俺。そんな俺の心の機微を知ってか知らずか、相変わらず歓談に花が咲き乱れているレジャーシート上のフリーマン達。もうヤダ帰りたい。

…と。

突然、天より舞い降りたのはシャッターチャンス。
天は、天にまします我らが父は、決して私を見捨てていなかったのだアメン。

いっただきまぁーすっ!パチリ

※作品タイトル
『目の座った巫女さんが観光客の女性二人組の写真を撮ってあげている状況をバカが遠くから写真に収めてみた。』

Moondog/Do Your Thing

嗚呼、今、俺の心はこの曲…『Moondog』の『Do Your Thing』さながらに…何処か晴れやかで、そして何処か物悲しい、
そんな気持ちで思わず涙を流してしまいそうなのだ。嗚呼、巫女さん。嗚呼、巫女さん。

今回のムジクは、1999年に没した盲目のアーティスト『Louis Thomas Hardin』のソロ・プロジェクトこと『Moondog』より、『Do Your Thing』の紹介である。
彼のアルバム盤は3枚持っているのだが、その楽曲のどれもが、リリースされた年を考えると余りにも革新的で、異端で、そして懐かしい。

俺みたいな若輩で、しかも"日本で一般的に音楽とされる一種の方程式"に全く疎い人間が語るのも甚だおこがましいとは思うが、彼は、彼の楽曲は兎に角、"音"に真摯だと思えるのだ。真摯で、そして紳士だ。

見えない世界だからこそ、見えるモノがあるのだろう。見えたモノがあったのだろう。だからこその、この真摯さなのでは無いだろうか。彼の楽曲は、"音に貴賎は無い"と言う事をいつも感じさせてくれる。

そんな彼の楽曲を、だ。

このタイミングで紹介してしまった俺をどうか許して欲しい。

巫女さん!嗚呼、巫女さん!!