☆平成22年8月30日

まずは土産だ。
やっぱり、初めての神奈川土産としては中華街など中々"分かり易い"のではないのだろうか。

そんな考えの元に『横浜大世界』なる建物に入ってみる。


初日に隊長さんが『お土産なた此処で手に入りますよ』と教えてくれた建物だ。
妹に意見を聞きつつ、取引先×4、友人達、両親、祖父母、従業員…とお土産を買って行く。

マンゴープリン、紹興酒、菓子、菓子、菓子、ラーメンキャンディ…

…結果的に軽く一万円を超え、ちょっとした目眩を覚えつつも何とかレジに辿り着いた。

流石にコレを全部『手荷物』として持って帰ると言うのは自殺行為と言うか…少なくとも考えただけで自殺したくなる様な行為ではあるので、クロネコヤマト大明神の有り難い神通力により実家へと送り付ける事にした。

それからまた妹のルームシェア相手のお土産などを眺めたりしてみたのではあるが、どうにも時間が経たない。

折角であるし、そもそも当初から行きたいと思っていた関帝廟に行ってみる事にする。
妹は俺の熱い『髭と言えば関羽!』という説明にもイマイチ要領を得ない様な感じであったが、あの"美髯公"関羽を祀っているとあれば、髭をはやせし者としてはやはり参らぬ訳にはいかぬであろうよ。


前日のマ(女辺に馬)姐様の時と同じく長くて厳つい花火の様な線香を、今回は妹の分も合わせて二人分購入し、それを順番に香炉へと供えた後、いよいよ廟の中へ。帽子を脱いで、会釈も忘れない。

祀っているのは関羽だけかと思っていたが、その息子たちの祭壇もあってちょっとテンションが上がる。

『お、関平や!』

『どうせゲームの知識ん癖に…』

…ワオ w(゚0゚)w

あまりに鋭い上段からの袈裟がけ一刀に、思わず顔文字が飛び出してしまう。我が妹ながら情け容赦ないですな!その通りでは有りますKEDOMO。

そうして五つの祭壇にそれぞれ同じ事を祈り(内容は内緒だ!)、紙で出来た御守りを貰って外へ。

うーん。

未だに晩飯の時刻までは一時間強、幾ら中華街と言っても流石にコレ以上ふらふらと時間を潰すと言うのは余りにもシャープで無さ過ぎるので、妹に『来いよ!飲茶しようぜ!』などと適当な事を言いつつ、ゆっくりする為の喫茶店を探す。

…。

ど こ も か し こ も 食 い 気 ば っ か り か !!!

そうなのだ、コレほど店が在るのでウーロン茶専門店みたいのも簡単に見つかるのかと思いきや、これがもう中々に無いのである。

SAKEROCK/会社員

右へ左へと中華街を練り歩き、何度も寄ってくる栗の押し売りを目だけで黙らせつつ、また歩き。
そんな俺達の状況にピッタリ、といえばこの曲…『SAKEROCK』の『会社員』がまさに。まさに。

普段の生活で目にするモノとは大きく違う周りの景色…暑いながらも、疲れながらも、どこか心地良いこの感覚。
そんな忙しくもまったりした一時に、このマリンバの跳ね飛び踊り回る様な音がガッチリとハマるのだ。

暫く歩きまわり、『無いにゃあ。』『無いねぇ。』などと言葉を交わしながら、所は振り出しに戻る。見上げれば『横浜大世界』の文字。

んー…

灯 台 も と 暗 シ ー ! (大正デモクラシー的な感じで)

何と二階に喫茶店みたいなモノが在るではないか。ここぞとばかりに二階へと歩を進める二人。

カウンターにて冷茶と、そして俺は丸い寒天に果物を閉じ込めた『九龍』というデザートを頼み、店舗内の一角に腰を落ち着けた。空調も良い具合だ。


地味に茶が美味い。今回はちょっと無理そうだが、次に来た時は寧ろウーロン茶専門店みたいな所でゆっくりまったりしたいと心の底から思う。
そういえば、この日、奇しくも高校からのツレこと『ちーま』も夫婦+αで神奈川に来ていたらしく、後日聞く所によると、どうも彼奴等はウーロン茶専門店でお茶をしたらしい。

そうして、その次の週末には同じく高校からのツレこと『まー君&ちーちゃん』夫妻も神奈川(こっちは中華街では無く鎌倉コースだったみたいだが)に来ていたらしく、ちーま夫妻、まー君夫妻に神奈川土産を買った俺としては、

ふ ざ け ん じ ゃ ね ぇ !!

…と、心の底から思った。あと、どちらにしろ、そんな君達に買った土産がサクマドロップス系ラーメンキャンディとかで誠に申し訳有りませんでした。

…。

話を元に戻そう。

冷たい茶で喉を潤しつつ…九龍で糖分を補給しつつ…
俺あーだこーだ…妹あーだこーだ…

そうして時間を潰す事、幾許か。携帯にて時刻を確認すると、何時の間にやら中華料理屋に入れていた予約時刻に近付いてきた。

逸る気持ちを抑えられない。
そう、あと数十分後には目の前にめくるめく中華な飯どもが並んでいるのだ。
兎に角、『金に糸目はつけない!俺は糸目だけれども!!(放っておけ!!)』みたいな宣言を妹にも前以てしている以上、ここはもう、徹頭徹尾、楽しみ倒す所存であります!気な勢いである。

そうして俺と妹は、とうとう堪え切れずに予約を入れている店舗へと向かう事にした。そうして無理矢理入る事にした。