☆平成22年8月29日

そうなのである。実はこの亮、横須賀で一度死んでいるのだ。


…などと突拍子も無い展開になるのも、1ムジクならでは、1ムジクならでは、に御座います。もちろん大嘘に御座います。

このまま嘘八百を並べ立てて、最終的には、

『金色に輝く巨大な草加煎餅ホワイトハウスに突っ込んで核戦争勃発。一つの時代が終焉を迎えた。そして、それから数百年後の未来…。』

といった超大スケールの与太話に全米が鳴く(まるで盛った雌犬の様にな)選択肢も有りと言えば有りか、と一寸考えるも、そろそろ埼玉より花束が贈られてきそうなので(本人の送る送らないの意思は関係ないのだ。俺が、送られてきそうだと感じた事自体が重要なのだ。)、話を元に戻す事とする。

そもそも、俺は関東マニアでは無い。

思う様に東京湾を横須賀方向から激写しまくったあと、隊長さんと俺は、まだ陽も高いと言う事でもう少し南へと進んでみる事にした。

余りにも海が近過ぎて、何か高知っぽいなぁと変な既視感を覚えつつ景色を眺めていたが、其処はやはり横須賀、沿線の草花や歩道が驚くほど整備されていて、正直、高知などと較べるのは失礼極まりないレベルだった。

何とかしてくれ尾崎知事。尾崎正直知事。良い名前だと思います尾崎知事。

そんな整備の行き届いた海岸線をゆっくり流す事、数十分。麺ツ・ナビに表示される『横須賀美術館』の文字。
地元では『下準備の隊長』とまで謳われる流石の隊長さんが事前に(タンスの上の)麺ピューターより引きずり出してきてくれた資料によると、どうも其処は横須賀に在る美術館らしい。

…だから、横須賀美術館、なんだよね。パパ。『子供は黙ってなさい。ほら、もう寝る時間だよ。』(とパンツからトカレフを取り出したパパは骨粗しょう症

兎も角。
何となく興味が湧いたので、隊長さんとの協議の結果、寄ってみる事にした。
左ハンドルにとても厳しい作りの地下駐車場に麺ツを停め、エレベーターにて美術館へ。

丁度その日は『ボリノーク・サマーン』…あ、いや、『ブルーノ・ムナーリ』という外国の芸術家の作品展の開催期間であり、折角なので取り敢えず入場してみる。

入り口でチケットを購入する、芸術と対極に位置してそうな風貌の二人。チンピラとばよえ〜んの二人。

(何かスミマセン隊長さん笑)

実に色々なモノを見、変な感じの面白芸術楽器を叩いたり撫でたり、隊長さんが作品に使用された様々なネジの解説をしてくれたり、思った以上に楽しめた。

Chrono Trigger OST/Robo’s Theme

そんな訳で、『ネジ』というキーワードから今回の曲はかの名作『クロノトリガー』より、『ロボのテーマ』の紹介である。
このゲームは、俺個人としてはスクウェア(現スクウェア・エニックス)の数あるRPG作品の中でもベストと言っても過言ではない程に好きであり、内容もさることながら、その音楽に関しては思わずOSTを購入してしまった程だった。

中でも、このロボのテーマは、クロノトリガーと初めて出会った時からこれまで実に様々な音楽を聴いてきた今でも本当に良い曲だと思うのだ。余りに好き過ぎて今でも携帯の着信音だったりする。

オズの魔法使いに登場するブリキのキコリを思わせる軽快なパーカッションに、とてもポジティブで何処か直向きなキーボードの旋律。まさしく、このゲームに登場するロボの為のマーチである。
そしてその曲調は、同じような毎日を刻む自分にとっても非常に力を貰えるマーチなのである。

美術館にはそんな『ロボ』を思わせる様な機械的な芸術作品も多数展示されていたので、本来なら写真の一枚もアップしたかったのだが、残念ながら美術館内は基本的に撮影禁止だったのでご容赦願いたい。

しかしながら、小一時間ほど美術館で過ごした後、外に出たところでそれは素晴らしい景色を撮影する事が出来た。



夕暮れの朱と空の蒼が入り混じり醸し出される自然界のグラディエーション。美しくも儚く、そして何処か恐ろしい…まさしく、これぞ逢魔ヶ時。
まるでカーテンコールの様に徐々に夜の帳が下り、麺ツにて美術館を出発した頃にはもうすっかり日が暮れていた。

これより、この旅の一つの目的でもある(隊長さんと再会した後に決まった目的だが)『ザンザザザー(相変わらずノイズが酷い)のなか卯』へ向かう事に。時間は18時30分過ぎ。
隊長さんに聞く所によると、何でもザンザザザーは前日の8時より本日の22時までという地獄シフトらしく、移動時間を考えても、どうも一番忙しそうな19時前くらいに到着しそうであった。

隊長さんも彼の店に行くのは今回が初めてとの事であったので、取り敢えず一度下見がてら寄ってみて、ザンジペキンが余りにも忙しそうなら駐車場で改めて晩飯を食う店を捜すと言う『柔らかな営業妨害』オペレーションを発動。
早速、観音崎の入り口から今来た道の一つ裏を走って『なか卯ゲジムナー店』へ向かう隊長さん。

時間にして20分弱、何事も無く『なか卯ケーニッヒ店』へ到着。
店舗内には壊れた首振り人形の様に激しくシャウトしながら丼に汁を注ぐチャンバワンバの姿を確認するも、明らかに忙しそうだ。
もうそろそろ溶けてバター…いや、エロいローションになってしまうのでは無いのかと思わず心配してしまう程、それはもう明らかに忙しそうだ。

(やった!じゃあ晩飯だ!)

心の中ではタマ式万歳(余りの嬉しさに両手を上げたまま腰を左右に振るその万歳、まさしくサザエさんのOPのアレの如し。ケツを振る事、タマの如し。風タマ火山。)をしながらも、『こりゃあ、これほど忙しいなら今は無理ですね。邪魔もしたくないですしね。何処かで、何処かで時間潰してまた来ましょう海軍カレー。』と表面上はセルゲイブブカを気遣う体で、さりげなく隊長さんに『もうアイツとかどうでも良いから晩飯食いに行こうぜシグナル』を送る俺。さりげないつもりで晩飯のリクエストが横からちょっとはみ出している俺。

埼玉界きっての流石の猿飛びこと隊長さん、段取りの鬼の異名は伊達では無い!とばかりに携帯を取り出し『海軍カレー 美味い 美味しい 多い カレーは飲み物』で検索を掛け(たかどうかは知らないが)、複数の候補をアッと言う間に導き出す。
そうして、隊長さんのグルメアンテナにより『Hungry Boy』という店に白羽の矢が立った。

十数分後、普通の雑居ビルと思しき建物の二階でアメリカンテイストに輝く『Hungry Boy』の文字を見上げる隊長さんと俺。

嗚呼、店舗は其処に、店舗は其処に有るにも拘らず、入口が、見つからない。

雑居ビル周辺をウロウロする怪しげな人影二つ、横須賀の雑居ビルは県外人にこうも冷たいものなのか。

数分後、物凄く分かり易い所に入口を発見し少し萎む俺。
しかし、店舗に入りメニューを開いた瞬間、それはもう膨らむ俺。膨らんで、膨らんで、そして弾けたポンポーン。

最高だ。いやコレは最高な感じだ。何と言うか、こう、口に入れた瞬間に最高だ。(俺はグルメリポーターには絶対になれそうにないなって思った)

俺は特製海軍カレーにトッピング目玉焼き&ハンバーグ。隊長さんは海軍カレー大盛りにトッピングハンバーグ。
何でもコレに牛乳という組み合わせが横須賀の流儀らしい。

宇都宮の餃子屋で隊長さんの『割と少ない感じなので結構頼んだ方が良いですよ』の一言を信じたが為に危うく轟沈しそうになった俺は、今回は大盛りでは無く普通のモノを頼んだのだが、結果的に量は充分過ぎるくらいであった。
恐るべきはアイアンストマック隊の隊長、流石の容量である。しかも俺より遥かに早く完食していた。

そう、これを二文字でシャープに言い表すと、完敗。

カレーは勿論美味かったのだが、しかしながら特筆すべきはトッピングであるハンバーグ。
この肉々しさと言ったら、もうあの一口含んだ時点で溢れ出る肉汁、つなぎを使って無いからこそ出せるのであろうあの風味…嗚呼、嗚呼、横須賀なんて高知県になっちゃえば良いのに!!!そしたら毎週行くのに!!!

因みに、これが隊長さんから俺への『隊長杯優勝』の副賞である。いやはや、本当にご馳走様でした。
そして此処をご覧のお前ら、隊長杯は優勝したらご馳走が食べられるぞ!だからお前ら、次は頑張れ。

そうして、麺ツは海軍カレーに舌鼓を打ちまくった俺達を乗せ、すっかり暗くなった横須賀の街を走り抜ける。
昼に通った道も、夜になるとまた違った表情を見せている。長旅で程良く疲れた体に、脳に、窓を流れる夜景が心地良い。
程無く、宿泊する馬車道のホテル前へと到着した。

隊長さんにお礼を言い、握手をし、軽く手を振ってホテルに入る。別れを惜しむ必要はない、まだまだ次も会えるから。

隊長さんとは今回も実に色々な話をした。それは投稿の話でも有ったが、他にも日常の話、仕事の話、一己の人間として隊長さんという人間と触れあえた、実に楽しいひと時であった。

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現在の日本は幸せだ。
遠く離れていても言葉をかわせる、触れ合える、そして繋がれる。だから、これは取り敢えずの別れでしかないのだ。

投稿…お笑い活動というモノは、そのツールでしか無いのだと思う。

人間と人間の付き合いの中で、他人を笑わせ自分も笑う。ただそれだけの為のツール、そして手段でしか無い。
その道から外れてしまっている奴は、俺の目からはただの『外見しか気にしない見栄っ張り』としか映らない。
慣れ合い?大いに結構、そもそも『其処』がこの世界の起こりであろうから。手前で手前の周りに壁を作っておいて勝手に限界決めて…笑いあえると言う事は、もっと自由な事じゃないのか。其処でボケれば良い、其処で笑えば良い。何処だって良い。何故それが出来ない。俺はそんな『格好ばかり、体面ばかり』は糞喰らえだ。

それが、ハンさんやコケシの連中、俺が糞味噌を立ち上げた時に一緒に歩いてくれた笑う本部長やクロちゃんと付き合って来た上で導き出した現在の俺としてのアンサー。

だからね、だから、隊長さん、また一緒に楽しく呑みましょう。

オフ会上等、これからも貴方の隣人『亮』を宜しくお願い致しますね笑
今回は本当に、本当に有難う御座いました!

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さて、隊長さんと別れてホテルに戻った俺で有るが、正直、この時点で実はそこそこ酔っており、暫くは何をするでもなく、ただ缶チューハイを呑みながら部屋でグダグダしていた。煙草が美味い!!(酔ってる証拠)

そうして意識がはっきりしている内にとシャワーを浴び、全裸で缶チューハイを呑みながら神奈川県の番組を眺めつつ、その日は眠りに就いたのであった。

…今回の横須賀巡りで唯一の心残りと言えば、それはやはりハンさんと会えなかった事に尽きる訳であるが、メールのやり取りの中で『いつかきっとぎんさんやチャバネゴキブリも交えて呑もうよ。』という約束も漕ぎ着けたので、次の楽しみとして取っておく。

約束しましたからねハンさん!!なんなら息子になる準備すらありますよ俺は!笑(此処で思い切りセメントの塊でぶん殴られる)