しかし早いモノですね、もう六月ですよ。


一見さんがパッとこの日記の見出し見たら『5月の日付なのに何言ってんだコイツ』みたいに思うのでしょうか。

…の、望む所だ!!笑

さて、今回はちょっと『1日1ムジク』を書くにあたって拘っている所…でも書いときましょうか。

まぁ、拘っていると言うよりは『自然とそうなってる』と言った方が個人的にはしっくりくるんですけど笑、おおまかに分けて二つ程あるんですよ。

まず一つ。
曲やアーティストに対しての技術的な部分での『上手い下手』は言及しないようにしています。

理由としては、勿論『そもそもが自分にそんな事を言える様な下地が全くと無い』ってのが有るのですが、一番にはやはり『自分が音楽を聴く上で好きだとか嫌いだとかってのに直接的影響が全くと言って良いほど無い』と言う事です。

音楽…つまり音の楽しみ方、楽しめる音ってのはそれこそ人それぞれ十人十色百人百様ですから、コレはあくまで俺の中での『音の楽しみ方』として読んで貰いたいんですけど、音楽って『技術が有る=良い』『技術が無い=悪い』では絶対に無いんですよね。

そもそも、まず分からないのが、音楽における技術が有るとか無いとかって、例えばどういう事を言うんでしょうか?

世界的に有名な奏者に『上手い!』て言われたら?『下手!』て言われたら?
それとも、何処かの貴方が『上手い!』て思ったら?『下手!』て思ったら?
その声が大きければ大きいほど、自然と周りの人たちも『ああ、これが上手いんだな』『これは下手なんだな』って線引きがなされていくんでしょうか。

例えばですよ、音楽よりもう少しは下地のある絵で言わせて貰ったら、『写実的で有れば有る程、現実に近ければ近い程』絵は上手いんでしょうか?
『写実的で有れば有る程、現実に近ければ近い程』絵が上手いとして、それは写真とどう違うのでしょうか?

俺には分からないんですよ。その『根拠』が分からない。

そして、上記の技術云々の部分を踏まえた上で考えるのが、『ピカソは本当に上手かったのか?』『技術が有ったから評価されているのか?』という事です。
俺としては、決してそうでは無いんだと思うんです。

(追記・もちろん、さすがに俺でも初期のピカソが写実的で情感あふれる絵で評価されていた事は知っています笑)

音楽と美術は違う、といえば勿論違います。
でも、その違いは情報の入ってくる所が『目か耳か』の違いだけでは無いのだろうかと思うんです。

感じているのは心、感覚の針がどちらに振れるか。

音楽にせよ美術にせよ行き着く先は感覚が『好きと感じるか、嫌いと感じるか』…此処に行き着く際の判断材料の一つとして『己にとって(もしくは社会的に、一般的に、常識的に)コレは上手と思えるのか、それとも下手と思えるのか』というのは間違いなく有るんだろうとは思いますが、裏を返せばそれはあくまで判断材料の一つでしかないと思うんです。

俺にとって『たくさん売れてるから良いと思う、全然売れて無いから良くないと思う』や『有名だから良いと思う、無名だから良くないと思う』と、丸っきり同じ判断材料の一つだとしか感じられません。

勿論こういうのは人間の性質みたいなモノでしょうから(強いモノ、数の多い方になびくのは人間が人間社会で生き残っていく上で培われてきた本能なのでしょうから)、それはそれで全然良いと思うんですよ。

『歌い手の容姿が好きだから』なんてのも音楽を聴く理由としてはもう大いに有りですし、余りのド直球具合に清々しいとすら感じます笑

誤解しないで下さいね、こういった『判断材料』を否定している訳では有りませんから。
俺の中でも、殆ど影響力を持たないながら、『判断材料』ではありますので。

ただ、例え頭で考えて理解出来たとしても、まず共感は出来ない事でもありますので、そんな俺としてはもういっそ端から言及しないでおこうと、ソッとしておこうと…ね、まぁ拘りと言うか…そういう事なので有ります笑

俺は感覚で聴いてるんだから、感じたまま素直に、好きか嫌いか、良く感じるか悪く感じるか、という部分を前面に出して紹介していこうと思っているんです。

勿論、根拠が分からないから言及しないってだけで、先にも述べたように多少は判断基準としてあるんですけどね笑

あー…ちょっと長くなり過ぎたので、もう一つの拘りについてはまた今度、気の向いた時に書きますね。
明日かもしれないし、書かないかもしれませんが、そこはまぁこういう人間だと言う事でご了承ください。いや、したまえ笑

それでは引き続きまして、5月22日分の紹介楽曲をお楽しみ下さい。

itoken/Quiet Lunch

今回は『itoken』の曲で『Quiet Lunch』です。

コレは『miroque』という女性アーティストが主催している『cacha*mai label』よりリリースされた、同レーベルのコンピ盤『Cacha*mai Compilation』に収録されている曲です。

彼女は、ガーリッシュで何処となく浮遊感漂うトイ・エレクトロニカ主体のアーティストですね。

因みに、矢崎仁司監督の映画「ストロベリーショートケークス」の映画音楽を担当したりもしています。矢崎作品では(『わたしはアイス、貴方の恋人』の方の)三月のライオンが好きです。

それはそうと、今ちょっと気になって、ガーリッシュとかガーリィってどんな意味かと思って調べてみたんですけど、girlの変形語で『少女らしい状態や、女性が惹かれるもの全般を指す俗語』らしいです。

そう言われれば、確かに彼女の曲もガーリッシュやわーて思いました。
何て言うか、敢えて言うなら森女って感じの音です笑

それはそうと、今年の三月に新しいアルバムが出てますよ、買っときなさいよ>俺

と、話が逸れましたので元に戻りますね笑
さて、この曲もそんなカチャマイ・コンピに収録されているだけあって、程良い浮遊感が堪らない空想音楽となっております。
夜、明りを付けずに静かに聴いていると、色々な事に想いを馳せては何かシミジミとしてしまいます。

イトケンというアーティストに関しては全く知識が無くてですね、ちょっと調べてみましたところ…どうも栗コーダーカルテットの栗原正己や、1ムジクでも以前紹介したトクマルシューゴなどともお付き合いのある方みたいです。

…この曲のitokenと同一人物がどうか全く確認出来ないのが痛い所では有りますが笑、

『偽マルチ楽器演奏家、ドラマー、へなちょこ音楽家。電子楽器を用いたソロも展開。玩具楽器で構成された「pins and needles」、電子楽器で構成された「cabbages on the moon」、ライブ音源を集めた「ブックストア」をリリース』

と、OHPにも有りましたので、まぁ間違い無いと思います。電子楽器、玩具楽器って部分での判断です笑

彼についてはアルバムを持っていないので、機会が有れば購入してみます。